スケバン刑事 | |
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ジャンル | 学園漫画、アクション、刑事ドラマ |
漫画 | |
作者 | 和田慎二 |
出版社 | 白泉社 |
掲載誌 | 花とゆめ |
レーベル | 単行本:花とゆめコミックス スペシャル版(愛蔵版):ジェッツコミックス 文庫本:白泉社文庫 完全版:MFコミックス |
発売日 | 単行本:1976年4月20日 - 1983年4月25日 スペシャル版:1987年3月3日 - 1987年4月29日 文庫本:1995年3月22日 - 1995年6月1日 完全版:2004年8月23日 - 2005年7月23日 |
発表期間 | 1976年1月号 - 1982年12月号 |
巻数 | 単行本:全22巻 スペシャル版:全6巻 文庫本:全12巻 完全版:全12巻 |
漫画:スケバン刑事if | |
作者 | 和田慎二 |
出版社 | メディアファクトリー |
掲載誌 | コミックフラッパー |
レーベル | MFコミックス |
発売日 | 2004年6月23日 |
発表期間 | 2003年3月号 - 2003年4月号 |
巻数 | 単行本:全1巻 |
OVA | |
監督 | ひろたたけし |
シリーズ構成 | ひろたたけし |
キャラクターデザイン | 結城信輝 |
アニメーション制作 | シド・リミテッド |
製作 | 三浦修二 |
発売日 | 1991年4月21日 - 1991年7月21日 |
発表期間 | 1991年4月21日 - 1991年9月25日 |
話数 | 全2話+メイキング |
■テンプレート使用方法 ■ノート |
『スケバン刑事』(スケバンデカ)は、和田慎二の漫画作品。 1985年に実写ドラマ化、TVシリーズが3作作られたほか、OVAとしてアニメ化もされた。
概要[]
1976年1月~1982年12月まで白泉社『花とゆめ』に連載。作者は編集者から「婦警さんの話を描いてみませんか?」と言われたのが発端だったと巻末でコメントしている。
一旦、サキと麗巳との対決で幕を下ろすが、作者が「その次の連載『ピグマリオ』が不人気だった時、第2部という形で連載再開します」と編集部と約束、実際にピグマリオが受けず、1979年から第2部連載再開の運びとなった。
6巻巻末に美内すずえとのコラボレーションで『ガラスの仮面編』が収録されている。
現在も根強い人気があり、単行本は花とゆめCOMICSで全22巻、累計で2000万部を超えている。その後、愛蔵版、文庫版が発売され、現在はメディアファクトリーのMFコミックスから全12巻の完全版が発刊されている。
ストーリー[]
心に傷を持つ札付きのスケバンである麻宮サキ(あさみやさき)を、警視庁の暗闇警視が、サキの実父を殺し死刑判決を受けた母の執行停止を条件に学生刑事にスカウト。サキは私立探偵の神恭一郎(じん きょういちろう)達と共に学園・学校という警察の入り込みにくい組織に次々と起こる事件に挑む。
2部構成になっており、第1部の最初は学園の中で起きる犯罪事件を内部に入り込んで捜査するという学園探偵ものであったが、次第に話のスケールが大きくなり、母校・鷹の羽高校に戻って最初の事件で出逢った、最大の敵でありまた最大の『友』でもある海槌麗巳との戦いまでを描き、第2部では新しい学生刑事との対決と和解、脱出不能な要塞の如き少年院の脱出劇や番長連合の抗争・共闘を経て、学生による自治政治を目指す『青狼会』と、青狼会は元より日本の政治を影で操る『信楽老(しがらきろう)』との対決を描いている。
劇中での時間の経過はかなり曖昧である。「誕生編」で三億円事件の時効が成立したのは12月であり、その後鷹ノ羽高校に戻ったサキが「一年前にこの高校で番を張っていたサキが…」と言われている事から、サキが最低でも2年生であることがわかる。また海槌についていた不良達がサキについた点から昔暴れていたことがわかる。サキの口からも語られている。その後グランドスラム作戦が実行されたのは真夏で、最終回の「卒業」で沼先生が「あれから半年…」と言っている事から、信楽老を倒したのはサキが3年生の9月頃であると分かる。以上のことから劇中では1年3ヶ月しか経過していないように思われるが、「毒蛇逆襲編」の時点でサキが既に2年間学生刑事として活動していることが本人の口から語られており、明らかに矛盾している。さらに沼先生から補習を受けたりと普通の学生をしている期間もあったためそれ以上の間高校生活をおくっている。サキの母親に対するトラウマの原因となった事件とその後の経過、美幸が養子に出された時期など、細部の時系列が不明瞭な部分も多い。
第1部[]
- 誕生編(3話すべてに多色・2色カラーページが用意されている。野分三平登場)
- 3匹の蛇~3匹の蛇 逆襲編(最大のライバル海槌麗巳との初めての邂逅)
- 緑の消失点
- 無法の街
- 朝焼けの非常線(サキの妹・美幸登場)
- ふたたび地獄城
- 愛のかたち
- 悪魔のめざめる時(三平が麗巳によって殺害される)
- 毒蛇逆襲編(美幸の死、そして麗巳との最終決戦)
- エピローグ
第2部[]
- 炎の記憶編(後に協力者となるゴルド小松崎とジミー、Missワタナベが登場)
- 紅椿奪回編(美鈴登場)
- 明日への絆編(紆余曲折を経て美鈴が仲間に)
- 魔女狩り~シンデレラの逆襲
- 荊の檻~炎の爪あと(麗巳との最終決戦での記憶が元でサキがピンチに陥る)
- 間奏曲~梁山泊(ムウ・ミサ、ツグミこと小塚佐智子登場。サキの中央連合総番長就任の引金となる)
- 神恭一郎の帰還
- 新たなる戦い(信楽老、鳴海碧子登場)
- セーラ・クルー号襲撃(神の過去の因縁の一部が露見)
- 青き狼の群(青狼会の会長・埴輪一彦登場)
- 謎のグランド=スラム作戦(ツグミの一彦への純愛、そして死)
- 黙示録(学生刑事機構が碧子によって露見)
- 闇の虎(神の高校時代からの地獄のような生い立ちが明かされる。以前に外伝として発表された「神恭一郎白書」での経歴とはかなり異なる部分がある)
- 黄金竜の眠る日(グランド=スラム作戦の全容とそれを阻止する為の戦い。ここで碧子が信楽老の掌の上で踊らされていた事を知る)
- 紅の血 紅の花(信楽老との最終決戦)
- 卒業
登場人物と声の出演[]
- 第一部
- 麻宮サキ(あさみや さき)
- 声 - 戸田恵子(イメージアルバム)、伊倉一恵(OVA)
詳細は麻宮サキを参照
- 神恭一郎(じん きょういちろう)
- 声 - 野沢那智(イメージアルバム)、神谷明(OVA)
詳細は神恭一郎を参照
- 沼重三(ぬま じゅうぞう)
- 声 - 大塚明夫(OVA)
- 鷹ノ羽学園の教師で生活指導担当。元保護司。いわゆる熱血教師タイプの人物で、非常な硬骨漢でもある。物語当初はサキを目の敵にしてつらく当たったが、巨悪と戦うサキの姿を目の当たりにして態度を変え、協力するようになる。物語終盤では作品当初より生き残った数少ない人物として、学園よりサキを温かく送り出している。
- 暗闇警視(くらやみけいし)
- 声 - 玄田哲章(イメージアルバム)、内海賢二(OVA)
- 警視庁の実力者で「裏の警視総監」とも称される。警察権力が及びにくい学生社会での警察活動のため学生刑事制度を創設、その責任者となった。当初は学生刑事になることを拒むサキに、サキが拒否できないと見越した上で、母の死刑を減刑するという脅迫じみた司法取引を持ちかけ、強引に学生刑事に仕立て上げるなど冷酷で策謀的な人物像であるが、物語が進むにつれ、学生刑事たちの良き理解者、保護者である面も見せる。なお、警察組織における暗闇警視の正確な階級は不明だが、地方の警察署長が逮捕されたサキのヨーヨーに飾られている桜の代紋を見ただけでサキを無条件に釈放、事情を尋ねる部下に「極秘事項」とし、恐れながら「あのお方」と言わしめていることからかなりの高位職であることは推測される。
- 野分三平(のわき さんぺい)
- 声 - 竹村拓(OVA)
- 鷹ノ羽学園の男子生徒で家は会社経営。学園に復帰したサキにある事件がきっかけで惚れ込み、つき合ってくれるよう懇願するが「長髪の男は嫌いだ」と一蹴され、決意して丸坊主になる。このことでサキも三平のことを親しく思うようになり、以後、助手として行動を共にするようになる。釣竿をツールとして使うが目的はスカートめくりであり「釣りキチ三平」と揶揄されるなど、一見軟派で軽いように見受けられるが芯は非常に強い。サキの過去や言動を傍で見るうちに彼女を真剣に愛するようになるが、拒まれ一時は自暴自棄になる。しかし自分のことを真実慕ってくれていることを知り、またサキからの説得も有ったことから、サキの妹である美幸と婚約。心を通じ合わせて良い家庭を築く決意を固めるが、結婚式の夜に、美幸が変装した麗巳とすり替わっている事に気づかず、銃撃を受け、死亡。
- 海堂美尾(かいどう みお)
- 神恭一郎私立探偵事務所の秘書。恭一郎の友人である西園寺京吾の婚約者だったが、京吾の死後にスカウトされる。京吾と美尾は、或る事件を契機として愛し合いながら互いに命を懸けて戦う関係でもあった。そのため潜入捜査や武器の訓練なども理解しており、事務手続きから非合法に近い捜査まで、仕事上の良きパートナーとして恭一郎を厚く助けた。
- ある捜査のためにお手伝いさんとして潜入していたが、報告のための電話を盗聴されていることに気づかず、死亡する。
- スガちゃん
- 本名・谷村スガ。同じく神恭一郎私立探偵事務所の秘書。ある事件で神に惚れ込み住み着く。神の長髪のブラッシングは彼女が担当。
- 海槌麗巳(みづち れみ)
- 声 - 高島雅羅(イメージアルバム)、勝生真沙子(OVA)
- 作中、麻宮サキの最大のライバルであり『友』。鷹ノ羽学園を牛耳る海槌三姉妹の長女であり、普段は温厚で下級生(主に女生徒)から慕われる優等生然とした物腰を見せているが、しかしその本性は冷酷極まりなく、悪を絶対のものとして信奉している。当初は父、剛三の指示によって鷹ノ羽学園の支配を促進するように動き、学園内での反対勢力粛清のため「G(ジェノサイド)計画」を企図、実行した。しかしその後は自ら一連の事件の黒幕となって行動。妹達や剛三さえも手駒として利用したあげく、用済みとなった時点で容赦なく抹殺した。
- 一旦サキに逮捕され地獄城に送られるが、そこでも隠然たる権力を行使して君臨、出所の後はサキの妹、美幸の顔に整形し三平を殺害するなどしてサキを追い込むも、エノラゲイ号での船上決戦にてサキに破れ死亡。
- 海槌亜悠巳(みづち あゆみ)
- 声 - 高乃麗(OVA)
- 海槌三姉妹の次女。男勝りで男子生徒を取り巻きとしている。金銭に執着が強く、自らが企画した賭けバイクレースに参加。不利になると胸元から蛇を放ち、事故を誘発させるなど、掛け金獲得のためには手段を選ばない。稼いだ金は彼女だけが知る秘密部屋の金庫に隠してある。姉妹内では同士として協力しているが、麗巳に対しては底知れなさを感じおり信頼はしていない。サキとの決戦で麗巳から受け取ったショットガンでサキを撃とうとするが、このショットガンは麗巳によって爆発するよう細工がほどこされており、その暴発によって死亡した。
- 海槌詠巳(みづち えみ)
- 声 - 島津冴子(OVA)
- 海槌三姉妹の三女。画家志向で名誉欲が強い。一年生を取り巻きとしている。画家としての技術はあるのだがオリジナリティはなく、亜悠巳からは「あんたにあるのは模倣の才能だけ」と貶し付けられ激昂している。同じ美術部に所属していた椎名純子の才能を妬み、その絵を奪って模倣することで美術展で大賞を取る。しかし一緒に出展した絵が、実は純子の父の作品だったことに気づかず、描かれていた風景の時代考証の矛盾をサキに衝かれて悪事が露見。失意のうちに逮捕連行されようとするところを、剛三もろとも麗巳に用済みとして射殺された。
- 海槌剛三(みづち ごうぞう)
- 声 - 西村知道(OVA)
- 政治家。名門大学と太いパイプがある鷹ノ羽学園を支配することで良家の子女を集め、そこから口利きの謝礼として得られる裏金を得るべく画策する。目的のためには手段を選ばない野心家で、地元の警察署長や新聞の編集長をも買収、手懐けた上で「G計画」を実行した。詠巳の美術展の大賞授賞式で、詠巳と同様にその悪事の数々を秘密裏に捜査していた暗闇警視に逮捕されるが、麗巳に用済みになったとして詠巳ともども射殺された。
- 小座倉美幸(おざくら みゆき)
- サキの実妹。幼い頃資産家である小座倉家に引き取られるが、成長し、三平の結婚相手として登場する。当初はサキがずっと母親と共に暮らしていたこと、慕う三平がサキに恋慕していることに嫉妬するが、文字通り地獄のような生活をしていたサキに比べ、自分が何不自由なく暮らしていたことを叱責されたことでその不明を詫び、サキと和解する。三平と結婚する直前に、麗巳の陰謀によって拉致され、さらには整形手術によって麗巳と顔を入れ替えらてしまい、喉をつぶされる。しかも、麗巳を美幸の敵として狙った母の手にかかって絶命するが、いまわの際に、整形手術によって変装させられたにもかかわらず、サキだけが自分の正体を見破ってくれたことへの感謝の言葉を残した。
実写化作品[]
漫画連載終了後の1985年に斉藤由貴を主演に東映の制作で第1作がテレビドラマ化された。後に南野陽子や浅香唯主演の二作の続編が制作され、映画化もされるなど人気を呼び斉藤、南野、浅香の3人のそれぞれの出世作となっている。亜流作品として『セーラー服反逆同盟』、後継作品として『少女コマンドーIZUMI』、『花のあすか組!』がある。
ドラマ版全話収録のDVDも2004年から2005年5月まで発売され、累計13万セットを売上げた。
- シリーズ作品
- テレビシリーズ
- スケバン刑事(1985年)
- スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説(1985-1986年)
- スケバン刑事III 少女忍法帖伝奇(1986-1987年)
- 映画
- スケバン刑事 (1987年、テレビシリーズ『II』の後日談的作品)
- スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲 (1988年、テレビシリーズ『III』の劇場版)
- スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ(2006年)
OVA[]
コミックス1巻から3巻を元にビデオアニメ化。1991年に製作され、『誕生篇』『逆襲編』の全2巻で発売。メイキング『復習編』も発売された。後に発売されたDVDには全て1枚に収録されている。『シティーハンター』のファンだった作者の希望で、伊倉一恵と神谷明が声を担当した。
その後1994年のゴールデンウィークに日本テレビ系列で「最強アニメ3連戦」と銘打ち、5月3日より3日連続でアニメ作品を放送した際に『シティーハンター』の劇場版アニメ『愛と宿命のマグナム』、『ルパン三世』とともに午後の16:00よりテレビ放送もされた。
- スタッフ
- 監督・脚本:ひろたたけし
- アニメーション監督・ディレクター:難波日登志
- キャラクターデザイン:結城信輝
- サブキャクターデザイン・作画監督:加瀬政広
- 作監補助:工藤裕加、奥野浩之
- 絵コンテ:三條なみみ
- 演出:中村憲由
- 音楽:高生隆嗣
- 美術監督:土師勝弘
- 撮影監督:小澤次雄
- 音響デザイナー:福田周叶
- 音響監督:山田悦司
- 製作担当:小河原文雄
- 撮影監督:高橋明彦
- 編集:JAY FILM、松村将弘
- 音響プロデュース:オフィス・デュオ
- 制作・協力:三浦修二
- 制作:シド・リミテッド
- プロデューサー:廣瀬和好
- 主題歌
- 「絆 KIZYNA」
- 作詞 - ひろたたけし / 作曲・編曲 - 高生隆嗣 / 歌 - 謝花義哲
- VHS
- スケバン刑事 -誕生編- (1991年4月21日発売 ポニーキャニオン) PCVX-30073
- スケバン刑事 -逆襲篇- (1991年7月21日発売 ポニーキャニオン) PCVX-30091
- スケバン刑事 -復習篇- (1991年9月25日非売品発行 ポニーキャニオン)
- DVD
- スケバン刑事 (2000年2月18日発売 ポニーキャニオン) JVDD-1003
スケバン刑事if[]
2004年6月、「原作第1部のサキと麗巳との出会いが違った形になっていたら」という前提でのパラレルワールドを描いた下記作品を収録し、出版された。
- スケバン刑事 2nd -prelude-
- 白泉社の『メロディ』1998年10月号と1999年5月号に掲載された。麻宮サキが「天宮佑希」、海槌麗巳が「氷室麗華」という名前で登場する。
- スケバン刑事if
- メディアファクトリーの『コミックフラッパー』2003年3月号と同年4月号に掲載された。原作に登場した鳴海碧子と吉村美鈴が、其々麗華の友人と部下として登場する。
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